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こんにちは、FUNLOGYのカナです。
スマートフォンやイヤホン、カメラ、モバイルプロジェクターなど、私たちの日常生活には小型の電子機器が溢れていますね。バッテリーも日々、長時間使用できるものが多くなっているので、気づけば電子機器を手離すタイミングがなく、常に複数持ち歩いている……そんな方も多いのではないでしょうか。

しかし、便利に持ち歩くことが多くなればなるほどに、私たちが電子機器をうっかり【水没】させるリスクも高くなります。

今日はそんな、電子機器を水没させてしまったときの対処法について、とっさに使える知識をまとめてみました。


結論:水没後の基本は「電源を切って、ゆっくり乾くのを待つ」

電源をオフにする人の指

このページをご覧になっている方には、今まさに目の前で電子機器が水没してしまい、焦っている方もいらっしゃると思います。
そのため、結論を先に申し上げます。まずは電源を切りましょう。

機器の乾燥は、電源を切ってから。急いではいけません。
今すでに電源が切れている場合は、焦って電源を入れてはいけません。

電源が切れたら、機器をできるだけ傾きのない平らな場所へ置いて、乾燥の方法を選びましょう。
方法は記事の後半に、3パターンまとめて紹介します。


意外と身近な電子機器の水没

カフェでスマートフォンを操作する人、近くには水の入ったグラスがある

そもそも電子機器の水没とは、どのような状況で起こるのでしょうか。水没させた経験のない方にとっては「水の中に落とすことなんて、そんなにある?」と思われるかもしれません。
しかし冒頭でもお話しした通り、「長時間」「持ち歩ける」機器が増えているからこそ、水没は様々な場面で起こりえます。

よくある水没例


電子機器の水没としてよく挙げられるのが、このような状況です。

  • スマートフォンをお風呂で使っていたら、手が滑って落とした。
  • ポケットに入れていたスマートフォンが、トイレに落下した。
  • 帰宅した際、イヤホンを外してポケットへ入れたまま、服を洗濯してしまった。
  • カバンに入れていたカメラが、雨に濡れてしまった。
  • プロジェクターを設置しようとして、コップを倒し、水をかけてしまった。


などなど。水没とは必ずしも、電子機器の全体が水に浸かってしまった状態を指すわけではありません。
他にも「洗車中にスマートフォンを濡らしてしまった」「雨の中で着信に出たら、思いのほか話が長引いてしまった」「カバンの中でペットボトルの飲料がこぼれていた」など、小型の電子機器は常に水没と隣り合わせなのです。


防水性能のあり・なしを知っておこう

お風呂場に置かれた防水スピーカー FunLogy Portable

 電子機器が水没してしまった場合、復活できるかどうかは運です。正しい手順で対処をすることによって復活の可能性を高めることはできますが、あくまでも「高める」ものであり、確実な方法はないことを念頭に置いておきましょう。

そうなってしまってから慌てないための方法のひとつに、「水気のある場所へ持ち出す電子機器は、防水性能を備えたものを買っておく」というものがあります。

電子機器の防水性能を表す「IP●●」

ポータブルスピーカー FunLogy Portable

防水スピーカー FUNLOGY Portable(IPX7)


電子機器には防水性能を持ったものがあります。防水だから雨の中でも通話ができるスマートフォン、お風呂でも使えるスピーカーやイヤホンなど、見かけたことがあるのではないでしょうか。

これらの電子機器は、雨に濡れたり水を浴びたりしても、一定のラインまで耐えることができます。
どれくらい耐えられるのか?そのレベルを示すのが、機器ごとに記されている「IP●●」という数字です。

IPは防塵・防水性能の等級を示す

FunLogy Portable スペックシート



スペック表を確認すると、IPの後に数字が2つ並んでいます。1つめが防塵性能を、2つめが防水性能を表しています。
防塵・防水性能はそれぞれ、無を示す「X」から始まって、防塵であれば「6」、防水であれば「8」が最大になります。

例えば「IPX7」とあった製品の場合、防塵性能はないですが、防水性能が7と高めです。
「IP46」とあった場合、防塵・防水性能ともに、比較的高いものを備えているといった形です。

※厳密に言えば、この等級は数字ごとに個別の評価となっています。IPX7とあるものが1~7まですべての等級の性能を備えているわけではありません。詳しくは こちらの記事 をご参考ください。

飛沫に耐えられるのはIPX4以上、水没に耐えられるのはIPX7以上


基準として、「とんできた水飛沫」「ちょっとした雨」「スポーツ中にかいた汗」などの、水没や浸水という意識の湧きにくい程度の水濡れに耐えられるのがIPX4になります。
機器全体が水に浸かる水没に耐えられるのは、IPX7の製品です。

IPX7は水深1メートル以内であれば、一時的な水没を受けても機器の内部まで浸水が起こらない設計になっているので、30分以内にすくい出せば問題ありません。その際、機器の電源を切ったり、乾燥させたりする必要もありません。
ただし、潜水状態での使用を想定しているわけではないので、完全に水の中で使用したい場合にはこれより上のIPX8が必要になります。

水没した電子機器がIPX7以上であれば、心配の必要なし


このように、水没した電子機器がIPX7あるいは8の製品であった場合、水没による問題は起きていないと考えてよいでしょう。電源も通常通りに入り、使用できるはずです。
ただしそれ以下の防水性能であった場合には、次に紹介する手順を参考に、慎重に取り扱って復活の可能性を高めましょう。


水没してしまった電子機器を乾かす方法

生米

電子機器はそもそもなぜ、水没によって故障してしまうのでしょうか。それは、内部に入り込んだ水に電気が流れることによって、中にある電子基板がショートしてしまうからです。
電源を切ることが最優先なのはこのためで、機器の内部が濡れた状態で慌てて電源を入れる=通電させてしまうと、水没の時点では故障していなかった機器でも、ショートによって故障させてしまうことになります。

そのため、動作確認をしたい気持ちがあっても電源は入れず、まずは時間をかけて機器に入った水を乾かしましょう。手順を紹介します。

1.接続しているものをすべて外す。


水没した機器がケーブルなどで物理的に他の機器と接続されている場合、そのケーブルを伝って接続先の機器まで濡らしてしまう可能性があります。
接続端子は電子機器の中でも特に水濡れ厳禁の部分なので、二次被害を避けるためにも、まずは他の機器を外しましょう。

2.拭ける範囲の水気を拭き取る。


次に、水没した機器の水気を拭き取っていきます。このとき、機器を斜めにしたり、水気を切ろうとして振ったりすると、かえって機器の奥まで水滴が入り込んでしまうので、できるだけ傾けず丁寧に扱いましょう。
外側の水気を拭いたあとは、無理に内部の水を出そうとして打ち付けるなどのことはせず、端子部分だけを拭き取ります。綿棒やティッシュの先を差し込んで、ケーブルの差込口などに残った水分を、可能な範囲で拭いておきましょう。

3.メモリーカード、バッテリーパックなど取り外せる範囲のものを取り外す。


水分を拭き取ったら、自分で取り外せる範囲のものを取り外します。特にメモリーカードなどは、それ自体が浸水していない場合、内部のデータには何の支障もきたしていない可能性が高いので、早めに外して保護しましょう。
注意点としては、製品の「分解」は行わないことです。多くのメーカーは安全性の観点から、製品の分解を推奨していません。
あくまでも、自分で取り外しを行う前提のものだけを取り外します。

4.自然乾燥を待つ。


あとは自然乾燥を待つのがベストです。主な乾燥の方法として、実践しやすく安全なものを3つご紹介します。

4-1.天日干し

湿気が少なく平坦な場所に、紙やタオルを敷いて機器を干します。
直射日光は良くない場合があるので、あまり日が当たりすぎるようであれば移動しましょう。
24時間はそっとしておくことをおすすめします。

4-2.密閉ビニール袋+乾燥剤

食料品などに使える密閉式のビニール袋に、乾燥剤(シリカゲル)と機器を入れて放置する方法です。
天日干しができない場合や、外の天気が悪く湿気が多い日、天日干しより急ぎたい場合などに有効ですが、この方法でも最低半日はそっとしておくことをおすすめします。

4-3.密閉ビニール袋+生米

乾燥剤の用意ができない場合は、乾燥剤の代わりにお米を使うことができます。乾燥剤より少し時間はかかりますが、用意が簡単なので、取り急ぎできる対処としておすすめです。
端子の差込口にお米が入らないことだけ注意してください。24時間を目安にすることをおすすめします。

5.再起動する。


しっかりと時間をかけて機器を乾燥させたら、いよいよ再起動します。
機器が復活できていれば、無事に電源が入るでしょう。

電源が入ったらすぐに、データのバックアップをおすすめします。一度水没した機器は、運よく復活したといっても弱っていることに変わりないので、故障しやすくなっていると認識しておきましょう。


電源が入らないときは

コールセンターに電話をかける人

ここまで手を尽くしても、残念ながら電源が入らないこともあります。水没時にショートが起こっていた場合や、内部で物理的な破損が起こっていた場合は、水気を除いても再起動が難しくなります。

その場合は、過失を含むメーカー保証に加入していればメーカーに連絡を、加入していなければ専門の修理店などに依頼をする形になります。
データの残ったスマートフォンやお気に入りの電子機器など、諦めがつかない場合は、プロに任せて復活を祈りましょう。


油没の場合は迷わず修理店へ

ラーメン

水没の中でも、ラーメン、化粧品、絵具などといった油分を含むものに水没させてしまった場合=いわゆる【油没】をさせてしまった場合には、通常の水没とは対処が異なります。

電源を切り、表面の油分を紙で拭き取ったら、すぐに専門の修理店へ依頼しましょう。
油は冷えると凝固し、水と違ってほとんど自然に蒸発しないため、ここにご紹介した方法で復活させることは難しいです。

油を付着させたまま機器の内部がショートすると、最悪の場合、発火の原因にもなるので、必ず修理店への持ち込みをおすすめします。

その際、少しでも油分を落としておこうとして、自分で機器を水洗いすることはやめましょう。水分と油分が混ざり合うと、かえって除去作業が困難になり、復活の可能性が低くなります。

 

電子機器は「水没させない」ことが何よりだが、させたときは焦らない


いかがでしたでしょうか。本日は意外と身近な電子機器の水没と、水没した場合の対処についてご紹介しました。
対処の基本はとにかく「電源を切って、ゆっくり乾かす」、これに尽きるということを頭の片隅に留めておいていただけたら幸いです。

防水性能のない電子機器については、やはり水没させないことが何よりでもあります。
水没しかねない場所には近づけない、そのような場所で使う機器は防水性能を意識するなど、購入段階での工夫ができるとベストですね。

それでは、最後までご覧いただきありがとうございました。
次回もどうぞよろしくお願いいたします。


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