この記事は約6分で読めます。

こんにちは。FunLogyのグリです。


ホームシアターは自宅にいながら映画館のような迫力のある映像や臨場感あふれる音響を楽しめる、人気のホームエンターテイメントです。


しかし、一軒家の持ち家なら気軽に導入できても、賃貸住宅の場合は気をつけるべき点が多々あります。
壁に穴は開けなくて大丈夫か?音はうるさくないか?などですね。近隣住民とのトラブルにもなりかねない問題なので、ここが心配でホームシアターを導入できずにいる方も多いかもしれません。


そこで本日は、設置法や音響対策など、賃貸住宅でホームシアターを導入する際に注意すべき点について紹介していきます。

 

1.賃貸物件でもホームシアターを作れる?


持ち家とは異なり、賃貸物件にホームシアターを設置しようとすると、さまざまな課題が出てきます。


たとえば、賃貸なので壁に傷をつけられないという問題があります。ホームシアターの吊り下げスクリーンは天井や壁面にねじで固定する方式が一般的です。つまり、賃貸住宅の場合は、この時点で設置が困難になるわけです。


また、大音量こそがホームシアターの醍醐味であるので、そうなると近隣に対する騒音問題も課題となってきます。特に、映画の場合は効果音やBGMなどに重低音を強調した音が多用されています。すると、それが振動となって壁や床を伝わり、近隣住民に迷惑をかけてしまうことも。


しかし、いずれの問題も工夫次第で解決は可能であり、傷や騒音に気をつけながらでも最高のホームシアター空間を創出する方法は存在します。また、その工夫もそこまで大変というわけではありません。
ただし、木造の共同住宅の場合はかなり音が響きやすいため、鉄筋コンクリートのマンションなどと比べると対策の難易度は高くなってしまいます。

 

2.賃貸物件にホームシアターを設置する際のポイント


賃貸物件でホームシアターを楽しむには、これらの問題をひとつずつクリアしていく必要があります。
そこでこの段落では、ホームシアター導入の際に気をつけるべきポイントについて説明をしていきます。

2-1.外からの光を遮断する

カーテンを開けようとしている女性


プロジェクターによる映像は暗ければ暗いほど色鮮やかになるものです。逆に、外部からの光がしっかりと遮断できておらず、薄明かりが漏れているようでは、せっかくの映像が台無しになってしまいます。


それを防ぐには、まずホームシアターを設置する部屋の窓やドアをきっちりと締め、そのうえで外からの光をなんらかの方法で遮断することが大切になってきます。


具体的な方法としては遮光カーテンの設置がおすすめです。遮光カーテンは太陽光を吸収して裏に通さないようにできているので、外部からの光をほぼ完全にシャットアウトすることが可能です。


遮光カーテンを選ぶ際には、カーテンの両サイドから光が漏れてしまわないように、サイズも入念にチェックするようにしましょう。
また、ホームシアター専用の部屋というわけではなく、生活空間との兼用になっている場合にも注意が必要です。あまり暗くしてしまうと日常生活に支障をきたしてしまうため、その辺りを考慮しながら遮光の度合いを決めていくのが賢明です。

 

2-2.スクリーンの高さは低めにして、近づきすぎない


ホームシアターの良さを十分に満喫できるかどうか。それを左右する大きな要因の一つが、部屋の広さです。
ホームシアターは映画館のような大迫力の映像を楽しめるのが魅力であるため、できるならスクリーンやテレビも大型のものを用意したいところです。


しかし、部屋が狭くて十分なスペースが確保できないと、映像が視界に収まりにくくなってしまいます。ちょうど、スペースに余裕のない小さな映画館の最前列で映画を観ているのと同じ感覚です。
それではいくら迫力があっても、観ていて疲れてしまいますよね。

したがって、スクリーンやテレビを選ぶ際には部屋の広さや映像を見る位置からの距離は十分考慮する必要があります。
そして、部屋が狭い場合、スクリーンの高さは原則として低めのものを選ぶようにしましょう。そうすれば見やすさがぐっと向上し、迫力と快適さのバランスがよくなるはずです。

プロジェクター用簡易スクリーン 93インチ

壁に貼るスクリーン 93インチ 


「画鋲くらいなら刺せる」という場合には、このようなスクリーンも。
壁に直接貼るタイプなので、高さが自由に調節できます。

 

2-3.近隣への騒音に注意する

トランジスタメガホンで話している女の子


ホームシアターを設置した場合、近隣住民と最もトラブルになる可能性が高いのが、スピーカーから発する音声による騒音問題です。
確かに、音響にこだわることによって音はより迫力を増し、臨場感が高まっていきます。


しかし、壁が薄かったり、あるいはスピーカーを壁にくっつけすぎるなどの誤った配置にしたりすると、近隣への騒音トラブルにつながってしまうのです。それを避けるには十分な対策が必要となってきます。


具体的には、まず部屋を新たに借りる際に、防音性の高い物件を選ぶことが大原則です。
ただ、壁の防音性がいくら高くても窓から音が漏れ出るのを防ぐことはできません。二重窓にするという手もありますが、賃貸住宅の改装には大家さんの許可が必要となるので実際に行うのは困難だといえます。


そこでおすすめしたいのが防音カーテンです。窓に設置するだけでも一定の効果が期待できますし、遮光カーテンと重ねることでさらに防音性を高められるので一石二鳥です。


それから、忘れがちなポイントとしては床の防音があります。床を通して階下へも音は漏れていくため、質の良いカーペットや絨緞などを敷いて極力それを防ぐようにしていきましょう。
さらに、重低音は響きやすいので機器の設定を調整するなどして、重低音の出力を控えめにしておくのも有効な騒音対策です。

 

3.部屋を広く見せるポイント


ホームシアターを設置すると生活空間を圧迫することになりがちで、特にワンルームの場合はホームシアター用の機器を置いただけで狭苦しくなりがちです。そうなると、日常生活にも差し支えが生じてしまいます。


そこで、ワンルームの部屋でも狭さを感じずにホームシアターを楽しむための工夫についていくつか紹介していきます。

 

3-1.プロジェクターを天吊りする

プロジェクターに天吊り金具を取り付けた様子

 
ホームシアターを実現する際にプロジェクターは必要不可欠です。しかし、これを台の上などに置いてしまうと部屋が狭くなってしまいますし、使うたびに出し入れするのも面倒です。


そこでおすすめしたいのが天吊りです。プロジェクターを天井近くで宙吊りにして固定すると、床スペースを圧迫しなくてすむので部屋を広く使うことができます。


天吊りというと、難しい作業のように思えるかもしれませんが、決してそんなことはありません。設置自体は非常に簡単です。

 

3-2.スクリーンを使用しない


スクリーンにはいくつかのタイプが存在しますが、いずれも一長一短です。たとえば、床置きタイプにすれば場所をとりますし、壁掛けタイプは圧迫感があり、天吊りタイプは天井に穴を開ける必要があるので賃貸住宅では難しいといった具合です。


そこで、スクリーンを用いず、直接白い壁に投写してみるというのはいかがでしょうか。そうすればスクリーンは不要になりますし、コスト削減にもつながります。


ちなみに、壁はそこまで真っ白でなくても意外ときれいに映るものなので、一度試してみることをおすすめします。壁への投影についてはこちらの記事で詳しく解説していますので、ご確認ください。

壁に白いスクリーンを貼っている部屋

自宅の壁にプロジェクターを投影する?!最適な色や素材とは

 

3-3.スピーカーを下に置かないようにする


スピーカーをすべて下に置くとスピーカー用の置き台でスペースをかなり圧迫するだけでなく、ケーブル隠しなどを施さなければならず、物が増えがちになってしまいます。


その点、壁に掛けてしまえば、それだけ部屋を広々と見せることが可能です。ただ、より臨場感のある音を楽しもうと思えば、スピーカーの配置には気を配った方がよいかもしれません。


たとえば、本体であるウーファー1台とサブスピーカーが5台あったとすれば、3台のサブスピーカーを天井近くの位置で一列に並べ、下に向けて固定します。そして、残り2台を対面の壁の低い位置に設置し、本体だけを床の上の置台に配置するといった具合です。そうすると、より立体的な音が楽しめます。

 

4.天井を傷付けずにプロジェクターを天吊りする方法


プロジェクターを天吊りしている様子


プロジェクターを天吊りにしようと思えば、普通なら天井にネジ穴などを開ける必要があります。しかし、賃貸物件の場合、大家さんの許可なく建物を傷つけることはできませんし、実際問題として許可を得るのは困難です。


そこで、天井を傷つけることなくプロジェクターを天吊りする方法、あるいは天吊りに適しているプロジェクターの選び方などについて解説していきます。

 

4-1.必要なもの


天井を傷つけることなくプロジェクターを取り付け、それを起動できるようにするには、「ダクトレール」「ダクトレールフィクサー」「ダクトレール用のコンセント」「再生端末」「接続ケーブル」の5点が必要です。


それぞれどのようなものかというと、まずダクトレールとは、本来は天井に照明器具を取り付けるためのレール状の部品です。レールの中には電流が走っており、場所を問わずに取り付けることができます。


最初からダクトレールが取り付けられている住宅の場合はそれを利用するという手もありますが、そうでなければシーリングライトの照明器具に後付けできるタイプのものを選ぶのがよいでしょう。

ダクトレールを天井に設置した様子


こちらがダクトレール。

また、ダクトレールフィクサーというのは一方がダクトレールに接合できるようになっており、もう片方をプロジェクターの三脚穴に設置することで、プロジェクターを天吊りの状態にするものです。


ダクトレール用のコンセントは、ダクトレールに取り付けて給電するためのものであり、プロジェクターの電源プラグを挿して使用します。


さらに、プロジェクターで映像を投影するためには再生端末が必須です。種類はいろいろありますが、なかでも簡単な手順で手軽に動画や音楽が楽しめるAmazon Fire TV Stickなどがおすすめです。


そして、接続ケーブルプロジェクターが無線接続できない場合に、再生端末とプロジェクターをつなぐために必要となります。

ダクトレールフィクサー

ちなみに、プロジェクターはダクトレールが重さに耐えられるように一般のものではなく、より軽量なプロジェクターを用います。


なお、機種を選ぶ際には、

・ダクトレールフィクサーに設置するための三脚穴がついているもの

・重量がダクトレール及びダクトレールフィクサーの耐荷重を下回っているもの

という2点を必ず押さえるようにしましょう。モバイルプロジェクターを使用するとよいかもしれません。

 

4-2.取り付け方法

天井に取り付け工事をしている男性


プロジェクターを天吊りする場合は、下記の手順で取り付けを行います。


1.天井のダイレクトレールにダクトレールフィクサーとコンセントを取り付ける。

2.プロジェクターをダクトレールフィクサーの三脚穴に固定し、電源プラグを差しこむ。

3.再生端末を接続して、投影した映像がちゃんと映るかをチェック。

4.プロジェクターの位置を調整。

以上で完了です。

 

4-3.天吊りにいいプロジェクターの選び方


プロジェクターには天吊りに不向きなものも存在します。たとえば、重すぎるプロジェクターの場合、無理に吊るすと落下のおそれがあるのです。
そうした事態を避けるためにもダクトレールやダクトレールフィクサーの耐荷重をチェックし、その数字を下回るものを選ぶことが大切です。


また、サブプロジェクターの中にはダクトレールフィクサーとの接合に必要な三脚穴がないものもあります。したがって、三脚穴の有無の確認も必須となります。


さらに、上下画面反転縦横台形補正といったものは映像を調整するのになくてはならない機能ですが、プロジェクターによってはこの機能が未搭載のものもあるため注意が必要です。

 

賃貸物件でもホームシアターは作れます!


賃貸物件だからといってホームシアターを諦める必要はありません。問題点は様々な工夫でクリアできます。


FunLogyではデザイン性の高いプロジェクターやスピーカーを多く揃えています。多数の販売実績と購入前後のサポートもあり、実際の使い心地を確認できる デモ機の貸し出し も行っています。


ホームシアターの機材を揃える際には、候補のひとつとしてぜひご検討ください。


FunLogyではこれからも皆様の生活に役立つ情報を発信していきます。
次回もどうぞ、お楽しみに。


FunLogy

グリ 

0 コメント

コメントはショップにて承認後、公開されます。