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こんにちは、FunLogyの山川です。前回の記事【エイジングはスピーカーに必要?効果と方法、音源についても紹介】は参考になりましたでしょうか。
今回は一部のスピーカーに備わっている【指向性】についてお話ししていきたいと思います。

スピーカーには様々な種類がありますが、指向性を持ったスピーカーというのは、中でも一風変わった商品です。指向性とはどのようなものなのか、指向性を持ったスピーカーはどのような特徴があり、どのような場面で利用されるのか、ご紹介します。


指向性とは

スタンドに立てられたマイク
指向性とは、向けられた方向とそれ以外の方向で性質が異なることで、主にマイクの指向性について使われる場合が多いです。例えば指向性のあるマイクではボーカルの方向から向けられた音だけを拾うことで、バンド全体の音を拾うことを防ぎ、楽器やボーカルが重ならないようにすることができます。

これと同じようにスピーカーにも指向性を持ったものがあり、指向性のあるスピーカーは特定の方向にだけ音を出力するといったことができます。多くのスピーカーは音が広がって聞こえるように前方向全体へ音を出力しています。

ところが指向性のあるスピーカーは、極端に言えば真正面なら真正面だけ、斜め45°なら斜め45°だけに音が聞こえるように音を出すことができるのです。


指向性の種類

マイクの指向性3種類

指向性には様々な種類がありますが、大別すると3種類になります。単一指向性、双指向性、無指向性の3つです。これらの指向性の種類について細かく説明していきます。

1.単一指向性


単一指向性とは冒頭でバンドの例を挙げて紹介した、一方向にのみ指向性を持ったマイクやスピーカーのことです。多くのマイクは広く音を拾うように作られていますが、単一指向性のマイクでは狙った方向にある音に限定して拾うことで、複数の楽器が同時に鳴る場合などにそれぞれの音だけを狙って集音できます。

単一指向性を持ったスピーカーの場合は、一方向にだけ音を飛ばすことが可能です。その特性によって、指向性スピーカーから流れる音は、騒々しい場所でも周囲の音と混ざることなく、直線的に人間の耳に届けることができます。

この通常のスピーカーにはない一方向に飛ぶという特徴を生かして、例えば壁の反射を利用し、右側にスピーカーがあるのに、音は左側から聞こえてくるといった現象を生み出すこともできます。

このような特性を生かして、ショッピングセンターなどの周りの騒音が多い場所で利用されることが多いです。店舗の情報やキャンペーンなどが表示されるデジタルサイネージと合わせてスポット的に音を飛ばすことで、近接する店舗にいる人には聞こえないですが、目の前のお客さんには音が聞こえるといったアプローチが可能になりました。

単一指向性マイクの種類


ちなみに単一指向性マイクには、さらに3つの種類があります。カーディオイド、サブカーディオイド、スーパーカーディオイドの3つです。

カーディオイドは「心臓」の意味で、マイクの指向性形状が心臓に似ていることに由来します。正面からの音に感度が高く、逆に背面からの音をあまり拾いません。

サブカーディオイドは「ワイドカーディオイド」とも呼ばれ、広く正面の音を拾います。また背面の感度が非常に低く、前方の音を拾うことに優れています。

スーパーカーディオイドはキノコのような指向性をしており、横からの音を遮断することでノイズや近くの楽器からの遮音性を高めます。

2.双指向性


双指向性とは前後に指向性をもったマイクのことです。スピーカーの場合は後ろに音を出すことは基本的にできないので、この指向性のあるものはほとんどないと考えて良いでしょう。

双指向性マイクは「フィギュア8」と呼ばれ8の字の形をした指向性があります。正面と背面の感度が均一で、側面の感度は低くなっています。そのため他の楽器などの音を拾いにくく、向かい合った2つの音源から音を拾うことができます。

3.無指向性


無指向性とは360°どの角度に対しても指向性があるマイクやスピーカーを指し、広く音を拾うマイクや広く音を拡散するスピーカーがこれになります。

無指向性のマイクは「オムニ」と呼ばれほぼ円形の指向性を持っています。周囲で鳴る音すべてを拾うので、例えば会議などでテーブルの中央に置き、話す人すべての声を拾うことができます。

無指向性スピーカーは、「全方向再生スピーカー」とも呼ばれ一般的なスピーカーのように、スピーカーユニットが前方に向いていません。そのため広く音を発声することができ、どこにスピーカーを置いても周囲の人が音を聞くことができます。

音場が広く開放的な音が楽しめ、スピーカーの存在感を無くすことができるので商業施設などの天井にも用いられています。

逆に音の密度は薄く、音像がボケて聴こえるため、左右に音を分けた音源や繊細な音を立てて出すことには優れていません。


無指向性スピーカーを選ぶときの注意点

テーブルのある広い部屋
無指向性スピーカーは360°どの角度に対しても音を拡散することのできるスピーカーです。この無指向性スピーカーを使用すれば、スピーカーを置いた部屋ならどこにいても同じように音を聞くことができ、ステレオなサウンドを実感できます。

そんな無指向性スピーカーは、どのような点に気をつけて選択するのが良いのでしょうか。無指向性スピーカーを選ぶ際の注意点を以下にまとめました。

無指向性スピーカーにはチャンネルが存在しない


スピーカーの多くは左右(LR)をはじめサラウンドにするためのチャンネルが2つ以上ありますが、無指向性スピーカーの場合にはそのチャンネルがなくモノラル出力になります。

モノラル出力だと音質に物足りなさを感じるのでは…と不安に思われる方もいるかもしれませんが、モノラルはまろやかな音になりやすいため、イージーリスニングなどのジャンルを聴くのに適しています。

また作業の邪魔にもなりにくいので、仕事場やリビングの一角に置いて静かに音を鳴らすのにも向いています。

静かなオフィス


出力が十分に足りているかを確認する


個人向けに販売されている無指向性スピーカーは、主にバッテリー駆動のものが多く、充電したバッテリーに依存した出力となっています。また携帯性を重視する商品も多く、その場合には出力が小さいものが多くなります。

無指向性スピーカーを選ぶ際には、どこに設置するか、スピーカーを移動する可能性があるかを検討し、その上で必要となる電源方式のスピーカーを選びましょう。

スピーカー自体の出力の目安としては、6〜10畳ほどの広さであれば10Wほどの出力で十分音を聞き分けることができます。それより広いリビングなどで使用する場合には10W以上の出力があるほうが聞き取りやすくなります。

一般的には出力が大きいほど音質が良くなりますが、スピーカー自体の大きさは大きくなる傾向にあります。

防水性、携帯性などの機能があるか確認する


自宅以外にも屋外などで無指向性スピーカーは活躍します。その際にはスピーカー自体に防水の機能があるか、また携帯するのに便利な軽さであるかも検討するとよいでしょう。

防水の国際規格にはIPX7といったように数値で表されるものがあり、この数値が高いほど防水性に優れているといえます。屋外で無指向性スピーカーを利用する場合には、IPX7以上の防水性があれば安心ですが、IPX4でも多少の水しぶきや雨などに耐水があるので十分です。

携帯性については無指向性スピーカー本体の重量とサイズが大きく影響します。携帯用スピーカーとして販売されているものは軽量で持ち運びも便利な反面出力は小さくなります。


指向性のあるマイクやスピーカーでこだわりの環境を


いかがでしたか?スピーカーやマイクの指向性の種類とその違いについて理解できたと思います。普段の音楽鑑賞とは少し異なった特徴のある、指向性を持ったスピーカーを使ってより理想的な環境づくりを楽しんでみてくださいね。


FunLogy
山川

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