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こんにちは、FunLogyのグリです。
家にいながら大画面で映画やスポーツ観戦、ゲームなどを楽しめるホームシアター。臨場感あふれる映像をより忠実に実現するには、プロジェクターのほかに映像を映す「スクリーン」があると最適です。
スクリーンにはさまざまな種類があるため、自宅に合うものを正しく選ばないと後悔してしまうかもしれません。
今回は、スクリーン選びで失敗しない、選び方のポイントを詳しく紹介していきます。
1.スクリーンの必要性とは?
ホームシアターを本格的に楽しみたい場合、プロジェクターだけでなく映像を映す「スクリーン」も必要になります。凹凸のある場所や、さまざまな色が存在する場所に投影しても、映像をきれいに見ることができないためです。
ただ、スクリーンを購入するとなると費用がかさむため、安い代用品で何とかならないかと思ってしまいますよね。実際に、白い壁やホワイトボード、カーテンや模造紙などをスクリーン代わりに活用している人も少なくありません。
しかし、これらはあくまでも代用品であり、凹凸やシワの影響で映像が見にくくなることも多いです。
せっかく自宅で臨場感あふれる大画面を楽しもうと思ったのに、肝心の映像が見にくくては意味がありません。プロジェクター本来の性能を発揮させるためにも、専用のスクリーンを検討してみませんか?
2.スクリーン選びのポイント
ひと口にスクリーンといっても、その種類や性能はさまざまです。「色々あって分からないし、これでいいか」となんとなくの人気や価格の安さだけを重視して選ぶと、自宅やプロジェクターに合わず失敗してしまうかもしれません。
まずは、スクリーン選びで押さえておきたいポイントを確認しましょう。
2-1.スクリーンサイズで選ぶ
自宅にスクリーンを設置するにあたり、まずチェックしたいのが「インチサイズ」です。インチサイズとは、スクリーンの対角線の長さをインチ単位で表したもので、スクリーンそのものの大きさを示しています。
「1インチ=2.54cm」であり、テレビのように「〇型」と表現される場合もあります。持ち運びができる40インチの小型タイプから150インチ以上の大型タイプまで幅広くあり、一般的には大型になるほど価格も高額です。
「どうせなら大きなサイズにしよう」と思う人もいるでしょうが、大きければ大きいほど良いわけではありません。大きすぎると映像が粗くなったり視界に収まらなかったりして、かえって見にくくなることもあるのです。
このため、きれいに映像を見たい場合は大きさよりも「視聴距離」を重視しましょう。一般的に、映像をきれいに見るための最適なスクリーンサイズは、「視聴距離(cm)÷2.5~3」とされています。
たとえば、
- 視聴距離が200~240cmであれば、最適なスクリーンサイズは80インチ
- 視聴距離が250~300cmであれば、最適なスクリーンサイズは100インチ
- 視聴距離が300~360cmであれば、最適なスクリーンサイズは120インチ
といった具合です。スクリーンの設置予定場所と視聴場所との距離を測り、最適なサイズを選ぶようにしましょう。
2-2.アスペクト比で選ぶ
スクリーンの大きさは、インチサイズ以外に「アスペクト比」でも変わります。アスペクト比は縦横の長さの比率を表したもので、比率が4:3のNTSC(スタンダード)、16:9のHD(ワイド)、16:10のWXGAなどが一般的です。
同じ映像だったとしても、アスペクト比によって見え方や印象が大きく変わるので、スクリーン選びの際は注意しましょう。とはいえ、実際には使用するプロジェクターのアスペクト比とそろえることをおすすめします。
プロジェクターとスクリーンのアスペクト比がバラバラだと、スクリーンから映像がはみ出たり、逆に余白ができたりして見にくくなってしまいます。
多くの家庭用プロジェクターは16:9のHD(ワイド)になっているので、スクリーンもそれに合わせると安心です。ただし、中には他のアスペクト比を採用しているプロジェクターもあるので、事前に説明書などで確認しておきましょう。
2-3.ブラックマスクの有無で選ぶ
好みになりますが、ブラックマスクの有無で選ぶのもおすすめです。ブラックマスクはスクリーンの外枠を囲む黒い縁のことで、あるのとないのとでは映像の見え方が異なります。
黒には光を吸収する性質があるため、ブラックマスクがあると投影した映像が縁の内部にしっかり収まり、引き締まって見えるのです。ただし、スクリーンとプロジェクターのアスペクト比が異なると、余白が目立ちやすくなるというデメリットもあるので注意しましょう。
ブラックマスクがないスクリーンは、黒が目立たないため部屋のインテリアに馴染みやすい一方、メリハリのない映像になりがちです。
映画やゲームなどを楽しむホームシアターの場合、視線が映像に集中しやすいブラックマスクがあるスクリーンを選ぶ人が多いです。
2-4.設置方法で選ぶ
スクリーンの設置方法は主に4種類あり、どの方法で設置するかによって選ぶべきスクリーンも変わってきます。
1つ目は、壁や天井に専用金具を設置し、引っかけて使用する「壁掛け」タイプです。タペストリーとも呼ばれ、とても軽く価格も安いので手軽に使用できます。
2つ目は、天井に収納容器ごと金具で固定して使用する「天吊り」タイプ。スクリーン下部にある紐を引っ張って出し入れできるため、使わないときは収納しておけば汚れるのを防げますし、インテリアの邪魔にもなりにくいです。
3つ目は「フロア」タイプで、三脚などで支えて床に置いて使用します。金具の取り付けが不要なためスペースさえあればどこにでも設置でき、手軽に移動できる点が魅力です。
4つ目は「テーブルトップ」タイプで、自立する比較的小型のスクリーンを卓上で使用します。設置や移動が簡単なだけでなく、軽量でコンパクトなので外出先で使いたいときにも便利です。
2-5.製品タイプで選ぶ
スクリーンの製品タイプは、大きく「電動タイプ」「手動タイプ」「モバイルタイプ」の3つに分けられます。
電動タイプは、付属のリモコンなどでスクリーンを自動的に上下させるものです。わざわざ自分で動かさなくて良いので手間がかかりませんし、映画館で上映を待つようなワクワク感も味わえます。
手動タイプは、投影前に自分でスクリーンを上げ下げしなければなりませんが、その分安価な点が魅力です。予算は限られているものの、できるだけ大きいサイズが欲しい場合にピッタリですね。
また、軽量でセッティングや移動がしやすく、近くに電源が必要ないなどのメリットもあります。
モバイルタイプは、その名の通りコンパクトかつ軽量で、持ち運びが可能です。自立するものが多く、天井や壁に金具を固定できない賃貸マンションでも問題なく使用できます。
このように、製品タイプはそれぞれ特徴が異なりますが、特におすすめなのは電動タイプです。初期設定で常に同じ高さにスクリーンを昇降させられるため、投影するたびに細かく位置を調整する必要がなく便利です。
2-6.スクリーン生地で選ぶ
スクリーンの生地は、「マット系」「グレイマット系」「ビーズ系」「グレイビーズ系」「パール系」「サウンド系」の6つに分けられます。技術の進歩でプロジェクターの輝度が高くなった現代では、スクリーンで明るさを補う必要がありません。このため、明るさが低いものの、価格が比較的安いマット系の人気が高まっています。
マット系は、光を全方向へ等しく反射するため、どの場所からでも均一な映像を楽しめます。表面の加工により滑らかで自然な映像を映し出せる点や、視聴場所の制限がない点などが魅力です。ただし、外部から入る光まで反射してしまうため、きれいな映像を見るには光をできるだけ遮断しなければなりません。
グレイマット系は、マット系の弱点である外部から入る光の反射をうまくカバーした生地です。特殊コーティングで光の反射を抑え、遮光が難しい場所でも自然な映像を再現できます。こちらも視聴場所の制限はありませんが、マット系よりは明るさが劣る点がデメリットです。
ビーズ系は、スクリーンにガラスビーズを塗布したもので、光をしっかり反射させて明るさを出すことができます。比較的明るい部屋でも映像を楽しめますが、逆に明るすぎて見にくさを感じる人もいます。
グレイビーズ系は、外部から入る光に最も強い生地です。光を入ってきた方向へまっすぐ返す特性により、スクリーン正面付近の映像はメリハリのある鮮やかな画質を実現できます。その一方で、視聴場所は限られてしまうため注意が必要です。
パール系は、その名の通り真珠のような表面加工を施したスクリーンです。光を鏡のように拡散するためメリハリのある画像が楽しめますが、しわができると反射がうまくいかず、画質が落ちることもあります。
サウンド系は、微細な穴が開いたスクリーンを通してスピーカーの音を聴ける点が特徴で、スピーカーをスクリーン後ろの中央に設置できるため音が正しく定位します。ただし、音を通す穴が開いているため、画質が劣るものも少なくありません。
2-7.スクリーンの高さで選ぶ
スクリーン選びでは、サイズと同じくらい「高さ」に注目することも大切です。スクリーンの位置が高すぎたり低すぎたりすると、視線や首を不自然に固定しなければなりません。これではリラックスしにくく、長時間映像を見続けるのも難しいでしょう。
視線は無理なく水平、または少し下向きになるくらいがベストです。スクリーン中央と目の高さを結んだ線が床と並行になるよう、高さを調整できるものを選びましょう。
3.ホームシアターをもっと楽しむ必需品
ホームシアターを本格的に楽しむ場合、必要になるのはスクリーンだけではありません。ほかにも、「プロジェクター」「スピーカー」「再生プレーヤー」の3点は欲しいところです。
それぞれどのような役割を果たすのか、特徴を知っておきましょう。
3-1.プロジェクター
プロジェクターは、映画やゲームなどの映像をスクリーンに映し出す機械のことです。これがなければホームシアターが始まらない、必要不可欠なアイテムです。
テレビやパソコンの画面と比べ圧倒的に大きなサイズで映像を映すことができ、迫力だけでなく臨場感にあふれた映像を楽しめます。スクリーンと同様、プロジェクターにも数多くの種類や製品があるため、購入する際はじっくり検討しましょう。
具体的には、まず設置したいスクリーンサイズに合ったプロジェクターを選ぶことが大切です。アスペクト比や視聴距離など、映像をきれいに見るために必要なものを見極めましょう。
また、投影方法の違いにも注意が必要です。プロジェクターは液晶(LCD)とDLPという2種類の方法で映像を映しており、それぞれ特徴が異なります。
液晶は明るさに優れ、DLPはコントラストのあるくっきりとした映像になることが多いです。好みで選んで構いませんが、人によってはDLPの画面に映像とは別の色彩が見えるケースもあるため、一度自分の目で確かめてから購入したほうが良いでしょう。
さらに、所有するデバイスとの接続ができるかどうか、機能が十分かどうかもチェックしておくと安心です。動画サイトなどをインターネット経由で利用する場合、パソコンやスマートフォンとプロジェクターが接続できなければ映像を見ることができません。事前に接続可能な機種や接続方法について、詳しく確認しておきましょう。
3-2.スピーカー
ホームシアターは、映像だけでは完成しません。臨場感を高めるには、迫力あるサウンドを奏でるスピーカーも必要です。むしろ、ホームシアターにかかる予算はスピーカーで左右されると言われるほど重要なポイントなので、ホームシアターの完成度を高めたいならスピーカーにもこだわりましょう。
初心者であれば、視聴場所の周囲に6つのスピーカーを設置する「5.1サラウンドシステム」がおすすめです。全方向からサウンドが聴こえてくるため、まるで映像の中にいるような臨場感を楽しめます。
スピーカーを6つも設置する予算とスペースがない場合は、少ないスピーカーで音を立体的に伝えられる「サウンドバー」を使用するのもひとつの方法です。
3-3.再生プレーヤー
DVDやBlu-rayで映画などを見たい場合は、再生プレーヤーも準備しましょう。プロジェクターと接続するだけなので、再生機能がついたシンプルなタイプで十分です。普段からテレビでよく映画を楽しむ人であれば、すでに持っているかもしれませんね。
ただし、プロジェクターと接続できなければ映像を投影できないので、接続可能な機種かどうか確かめておきましょう。もちろん、デバイスと接続して動画サイトなどを利用する場合は、再生プレーヤーは必要ありません。
より便利にホームシアターを楽しみたいなら、Bluetooth対応の再生プレーヤーがおすすめです。Bluetooth対応なら、プロジェクターと再生プレーヤーをコードで接続する必要がないため、手間がかからず見た目もスッキリします。
環境に合ったスクリーンを選ぼう!
ホームシアターの魅力を最大限に引き出すには、設置場所の環境に合ったスクリーンを選ぶことが大切です。スクリーン選びに失敗すると、大きすぎてかえって見にくくなったり画質が落ちたりして、せっかく購入したのに満足できない可能性もあります。
今回紹介したスクリーン選びのポイントを押さえながら、自宅や目的に合う最適なスクリーンを見つけてくださいね。
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次回もお楽しみに!
グリ